2020/09/27
大学病院の救命救急センターのベッドの上で、もうろうとした意識の中で、人生が走馬灯のようにビデオの早送りのように流れました。その時「ああ、死ぬんだ」と思いました。そして、人生は突然終焉を迎えることもあるということを実感しました。
奇跡的に助かった後、私の人生観は大きく変わりました。それを境に「人生の最期をイメージして人生全体を考える重要性を伝える」ことを天命と思い、未来デザインを提案しています。自分自身が死に直面するか、身近な人との最後の別れを経験しなければ、なかなか人生が有限だという意識は持てないかもしれません。
しかし残念ながら、早いか遅いかだけで、人はいつか亡くなります。
鎌倉時代の禅僧で曹洞宗開祖の道元は、志のある人は、“人間は必ず死ぬ”ということを知っており、志のない人は“人間は必ず死ぬ”ということを本当の意味で知らないと言っています。
いつかは人生の終わりの時を迎えるということを前提にして生きることで、一日一日が貴重であり大切に使いたいと思えるはずです。そして人生を豊かにし、本当にやりたいことを見つけるきっかけになります。
米アップル社の創業者であるスティーブ・ジョブズは、スタンフォード大学の卒業式で次のようなスピーチをしています。
「17歳のときに、どこかでこんな文章を読みました。“毎日、今日が人生最後の日だと思って生きなさい。いつか必ずその日が来るから”。(中略)・・・それから毎朝鏡を見る時に、今日が人生最後の日だとしたら、今やっていることは本当にやりたいことだろうか”と自分自身に問いかけてきました」。
あなたは、人生の最期をどのように過ごしたいでしょうか?
終わりよければすべてよしともいいます。人生の最期をどのように迎えられるかが人生の価値を高めることにもつながります。
人生の最期をイメージして、それを最終目標にして逆算して生きることが出来たら、より幸せな日々をおくることが出来ます。その時から気持ちが楽になります。そして、毎日の過ごし方が変わり、人生は劇的に変わります。